代表挨拶

2020年1月 

ご 挨 拶

 

 

 

PNH倶楽部 代表 村上 早代子 

 

  PNH倶楽部は2020年度より、新たにAIHA(自己免疫性溶血性貧血)の患者さんを受け入れることになりましたことを、ご報告致します。PNHがまだ難病指定されていない時に、自治体によっては「自己免疫性溶血性貧血」として医療費助成を受けていたという経緯がありました。当時PNH倶楽部にも、自己免疫性溶血性貧血(寒冷凝集素症)の患者さんが希望されて入会されていました。現在も患者会がありませんので、PNH倶楽部が受け皿にという要望があり、役員会で検討の結果、受け入れを決定致しました。

 

自己免疫性溶血性貧血(指定難病61)については、2020年度医療講演会にて、PNHAIHAの講演を計画しております。現時点では、PNH倶楽部という会の名称はそのまま継続の予定です。

 

 PNH倶楽部が発足した当時と似たような状況で、周囲に同じ病気の方がおらず不安な毎日を過ごされている患者さんが多くいらっしゃると思います。現在、新薬の治験中とのことで、その点も私たちの状況とよく似ています。是非、私たちの活動に参加され、仲間と出会っていただければと願っております。

 

 任意団体になりましたが、ご支援くださる企業、個人のご寄付に支えられ、PNH倶楽部の役員もボランティアで協力していただいておりますことに、心より感謝申し上げます。

 

 これからも、皆さまのお役に立てるよう努力してまいりますので、ご支援、ご協力のほどよろしくお願い申し上げます。

 


2017年10月 

「PNH倶楽部」再発足にあたって

  

PNH倶楽部 代表 髙 山 知 男

 

 このたび、代表に就任した髙山でございます。NPO法人の時には副理事長として運営に関わって参りました。私は26歳時にPNHを発症し、爾来42年間PNHと共生しています。現在はソリリス治療を受けておりますが、会員の皆さまと共にPNH倶楽部継続の為に努力致します。

 一般団体としての再出発になりますが、どうぞよろしくご指導ご鞭撻、そしてご協力をお願い申し上げます。

 「NPO法人PNH倶楽部」(発作性夜間ヘモグロビン尿症、患者と家族の会)が発足して6年後の201710月、「PNH倶楽部」は再発足いたしました。

 NPO法人発足当初より、ご支援、ご尽力を頂きました先生方をはじめ、関係各位に心よりお礼申し上げます。

 「PNH倶楽部」としての再スタートにあたり、今までと変わる点はありませんが、次の点を使命として活動して参りたいと考えております。

1.会員相互のコミュニケーションをはかる。

 現在会員登録数は約130名程で、北海道から沖縄まで広範囲になりますが、地域単位で「相談会・集い」を開催できる支援体制をつくる。

2.病状や治療法の情報を収集し、会員間で共有する。

 医療関係機関(病院・製薬会社 他)との接点を拡げ、情報を収集し会員と共有する。

3.PNHに関し、必要な陳情や要望を継続する。

 厚労省を始め、関係省庁に機会ある毎に、働きかけをしていく。

 

 以上、皆様のご支援、ご協力をどうぞよろしくお願い申し上げます。

 

 

顧問挨拶

2012年4月

 

NPO法人PNH倶楽部 顧問

小峰 光博(おみね みつひろ)

(昭和大学 名誉教授)

 

 このたび、NPO法人 “PNH倶楽部” が設立されました。

 

 PNH(発作性夜間ヘモグロビン尿症)の患者さんとご家族が交流し、情報を交換し、互いに支えあうことを通じて連帯の輪をひろげることを主な目的としています。

 

 PNHに悩む患者さんとご家族の自発的な意思が、このような形で実を結び活動をはじめることになったことは大変喜ばしくまた意義深いことです。勇気ある決意と奉仕のこころざしに支えられて実現したものなのです。

 

 PNHは血液疾患のひとつとして医師には古くからよく知られた病気ですが、患者数が少なく、全国調査の推定でも500人程度とされており、血液専門医のいる大きな病院でも数名の患者さんを診療する程度ですから、患者さんからみると同じ病気をもつ仲間と知り合う機会さえないほどの状況にあります。この病気は若い人から老人まで広くみられ、男女差はありません。

 

 病気の原因が不明で、確実な治療法がなく、患者数は少なく、患者・家族に重い負担がかかることなどから、国が指定する特定疾患(難治性疾患)として約40年間集中的な調査研究がおこなわれてきました。PNH患者さんの病状の集計や治療法の評価とならんで基礎研究も進められました。

 

 中でも、PNHが造血細胞のPIG-Aと呼ばれる遺伝子に突然変異が生じておこることが我が国の研究者によって明らかにされてから、病気の理解は飛躍的に深まりました。この遺伝子変化のためにPNH患者さんの赤血球は補体と呼ばれるたんぱく質の作用で破壊されるのです。同じ頃に補体の作用を抑える薬剤の開発がアメリカではじめられ、PNH患者さんを対象とした臨床試験によって有効性と安全性が確認されました。我が国では2010年7月に認可されました。それがエクリズマブ(ソリリス)です。

 

 ソリリスはPNH患者さんが長い間苦しみ続けてきた重い自覚症状や危険な合併症の多くを解消させるという画期的な効果を示すのです。多くの患者さんの日常生活や社会活動を正常なレベルに回復させるという、いわば“いのちの質”を変える治療法として歓迎されるでしょう。

 

PNHをめぐるこのような変化は、これまでにも増して、患者さん・ご家族どうしの交流と連携をより重要で意義あるものにすると考えています。

 

 NPO法人PNH倶楽部は、PNHに悩む患者さんとそのご家族に、この病気について適切な情報をおとどけし、具体的な疑問にお答えし、病気への向き合いかたや対処のしかたなどの相談にのり、互いに支えあい励ましあう場でありたいと願っています。患者さんとご家族が直面する悩みや困難を軽減するための情報や経験を分かち合うこともできるでしょう。

 

 希少疾患であることによる周囲の無理解や誤解・偏見も患者さんには大きな悩みとなりましょう。この病気を多くの人たちに知っていただき、社会の理解を深めていただけるようアピールすることもPNH倶楽部が担う役割だと考えています。

 

 広く皆さまのご理解とご支援をお願いいたします。

理事長挨拶

特定非営利活動法人 PNH倶楽部

理事長 村上 早代子

 

3周年記念講演会を終えて

-新たな歩みを-

 

 NPO法人「PNH倶楽部」(発作性夜間ヘモグロビン尿症 患者と家族の会)が発足して3年が過ぎたこの節目の年に、難病医療法が成立しPNHが指定難病に認定されました。発足時からの目標の一つが達成されたことを、PNH倶楽部の活動の成果として受け止め、ここにご報告できますことを大変嬉しく思っております。

 

 PNH倶楽部の発足当時より、ご支援、ご協力を頂きました先生方を始め、関わっていただいた多くの皆さまに心より感謝申し上げます。

 

 PNH倶楽部は、現在約100名の方が会員登録をして下さっています。北海道から沖縄まで全国に会員さんがいらっしゃいますので、ブロック単位で「PNHの集い」を実施しながら、各地域でピアサポート(患者同士の支援)ができるような体制作りをして行きたいと計画しています。希少難病のPNHが今後、社会的な活動(陳情や要望)をしていくには、できるだけ多くの方に会員になっていただき、小さな声を少しでも大きな声にしなければなりません。お一人でも多くの患者さんやそのご家族と繋がっていけるよう、ご協力の程よろしくお願い致します。

 

 また、2年余りではありますが、高額療養費制度を利用してエクリズマブ(ソリリス)を使わなければならない患者さんに対しての医療費助成制度『ゆたか基金』を設立し、32名の方に支援することができました。『ゆたか基金』は平成27年度からPNHが特定疾患になることを受けて、平成26年度で休止とさせていただきますが、微力ながらも、PNH患者さん(会員)のお役に立てた事は大きな喜びでした。

 

 PNH倶楽部はスタート時から、PNHを熱心に研究して下さる先生方との幸運な出会いがあり、また故“ゆたかさん”が繋いでくれた患者さんたちの輪が基盤となり、ここまで会を育てることが出来ました。今後も、患者さんやご家族の生活の質の向上に寄与できるよう新たな一歩を踏み出すことと、その為の努力をして参ります。

 

 最後に、PNH倶楽部はこれまで、趣旨に賛同して下さる企業、団体、個人からのご寄付で運営して参りました。これまでのご支援に感謝申し上げますと共に、今後ともご支援、ご協力を心よりお願い申し上げます。

(2015年1月1日)