設立趣意書

 発作性夜間ヘモグロビン尿症(Paroxysmal nocturnal hemoglobinuria:以下PNH)も非常にまれな慢性の病気で治療が難しいため国の難病(100万に20人未満の確率)に指定されております。患者はPNHという聞きなれない病気と診断され、とまどいや不安、失望感を感じ、周囲に同じ病気の人が居ない為、孤独な思いで心細くなっている方も少なくありません。近年では、医学的に多くの事が解明されてきており、治療法(薬)も進歩しました。しかしながら、上段の通り、難病でありかつ継続的な治療が必要なことから、医療費の高額な自己負担という現実もあり、病気の症状と合わせて、患者に重くのしかかるため、精神的なダメージも大きく、これからの生活設計を立てるという点でも、課題が多く残っております。

 

 PNH患者一人ひとりの不安を緩和あるいは取り除き、豊かな生活や人間としての喜びを感じる事が出来る生き方を実現する為には、周囲の方々の理解、支援協力も当然必要ではございますが、やはり各自不安を抱えて日々を過ごしている、患者同士の情報の共有、交流促進が非常に重要であると考えております。同じ病気の者同士の悩み、不安についてあるいはそれらをどのように克服して日々を過ごしているか、実際に集い、意見交換やアドバイスをすることによって、自分だけではない、皆も頑張っているのだという勇気をもらい、そして治療と自身の人生に少しでも前向きになって、合わせて治療に臨めます。そして励みにしながら現在の生活を少しでも楽しむと同時に自分の出来る範囲で現実にある問題解決に参画し、それがそのまま全体の幸福につながる仕組みを作る事に繋がると考えられます。

 

 

 当団体は、支援活動・普及活動を通じて、PNHの患者はもとより、他の難病で苦心されている方々、ひいては豊かで多様な社会の創造に貢献することを目的と致します。